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【公務員の人事異動】なぜ、異動希望は叶わないのか?

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【公務員の人事異動】なぜ、異動希望は叶わないのか?



そろそろ自治体によっては、新規採用職員の最終合格を出し、来年度の組織定員のベースを作りつつ、来年度の人事異動に向けて動き出しているところもあるかと思います。

人事異動は基本的に、人事担当部署が一括して行うものです。

公務員は3年から5年の周期で様々な部署に配属されますが、どんな部署に異動するかは、人事担当部署の裁量によるものがほとんどです。

ですので、基本的には人事異動は多くの職員にとって受け身の制度なのですが、

多くの自治体では職員自身が異動先の部署を希望できる制度があります。

よく自己申告制度や異動希望調書などと言われますが、本記事では異動希望調書と統一させていただきます。

この制度、職員は自由に提出することはできるのですが、なかなか異動希望が通ることはありません。

  • なぜ希望が叶いにくいのでしょうか?
  • そもそも希望が通るなんてことはあるんでしょうか?

こういった疑問について、人事異動のメカニズムや異動希望調書の実態などを踏まえて、

なぜ異動の希望が叶わないのか?公務員の人事異動制度をどう捉えればよいのか?

を指南したいと思います。

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異動希望が叶うことはまれ

人事異動のメカニズム

さっそく結論ですが、本人からの希望が叶うことはあまりありません。

あっさりと結論を出してしまいましたが、ここで人事異動のメカニズムについて考えたいと思います。

異動というのは、パズルです。

ある職員一人を異動させると、それに関連して何人もの職員を異動させる必要が生じます。



例えば・・・

佐藤さんが4年目ということもあり、異動対象期となりB部署に異動させます。

そうすると、A部署の佐藤さんの枠が空いてしまうので、C部署の鈴木さんをA部署に移動させます。

その結果、C部署の鈴木さんの枠が空いてしまうので・・・ということを延々とやります。

なぜ、希望が叶わないのか?

異動のメカニズムを前提にさらにもう一歩踏み込むと、「公務員の人事異動」は、

①異動を希望する個人の要件

②自分とトレードする/される相手職員の要件、

そして

所属課・異動希望先の課・人事課の方針

という3つの要件が適当に絡み合っています。

①の例

・自分が3年から5年という異動の対象となる長さ在籍していること

②の例

・希望先の部署に自分と同じ程度のクラスの職員がいる。

・さらにその職員が3年から5年と異動対象期間在籍している。

・その職員が他の課への異動が許される職員である。

③の例

・所属元の部署及び異動希望先の部署の課内方針


この中で自分の力でなんとかできるのは①のみです。

公務員の人事異動とは、自分ではどうすることもできない要素が複雑に絡み合って成立しているのです。


加えて、人気の高い部署は自分以外にも異動を希望している職員が一定数います。

何とか条件をクリアしても、たくさんの職員が自分と同じ部署を希望し、かつ異動希望調書を提出していたとしたら・・・

このように、希望する部署に配属されるということは運の要素がかなり大きいことがわかります。

異動希望調書を提出したとしても、すんなり希望が通るということが難しいことがお判りでしょうか。



人事異動はあくまで組織運営の維持が目的と考えよう

こうした仕組みの中で、

一人一人の希望を全て叶えていては、とてもではありませんが、まともな人事異動は実行不可能でしょう。

希望の部署が集中しては職員数のバランスが崩れてしまいますし、課の方針に合わないような人事を行ってしまえば、業務が成立しなくなることも大いに考えられます。

あくまで人事異動は、個人の希望を優先的に叶える仕組みではなく、組織を成立させるための循環として考えるべきなのです。

異動希望が叶うケースとは?

こういう事実を目の当たりにすると、何のための異動希望調書なんだ!と虚しさを感じるかもしれません。

しかし、この異動希望調書が大きな意味を帯びてくる異動のパターンについてご紹介します。

異動の希望が通りやすいパターン

・家庭、本人の事情

子供がまだ小さい、同じフロアの職員と結婚した、持病で残業が発生しない部署への異動希望等、止むを得ない事情がある場合にも優先的に希望が通ります。

・パワハラ等

職場の中でパワハラやセクハラなどのトラブルがあった場合、当事者同士を同じ職場に残すことは困難です。こうした事情が本人や所属長から申告があった場合、当事者の一方が異動うるというケースがあります。

このように、「こういった仕事がしたい!」という個人的な理由ではなく、どちらかというと「組織の維持」に関連した理由は異動希望として認められやすいのです。

どうしても異動したい部署があれば、積極的に提出しよう!

このようになかなか希望通りになりにくい、異動希望ですが、将来的に興味があり、移動したい部署が明確に決まっている方はぜひ異動希望調書を書いて提出しましょう。

やはり何も書いていない職員に比べ、とりあえずは提出していたほうが有利になることは確かだと思います。

異動希望に過度な期待はしない。

公務員の人事異動は特別な理由以外は基本的にランダムです。

上記にも挙げたようにほとんど運とタイミングの要素が大きく占めるため、自分の努力次第でどうこうなるというものではありません。

そのため、

異動希望調書を提出したとしても過度な期待をせず、どんな部署にいっても、与えられた仕事を淡々とこなす、といった意識が大切です。

過度な期待を持った状態で自分の期待しなかった部署に配属されたときの絶望感はとてつもないものとなります。

人事異動はあくまで組織全体を考慮した上でパズルのように決められるものであり、個人の意思とは無関係なものと割り切ったほうが、うまくいくことが多いです。

ちなみに私の場合は・・・?

ちなみに私の場合、希望が叶ったことは一度もありません。

私の自治体では異動希望調書には複数の部署が書けるのですが、そのいずれにも引っかかったことはありません。

一方で、希望が叶ったという職員もある程度はいます。

いずれにせよ、希望する部署があれば、書いて損はない制度だと思います。

ただ、それに固執して、希望していない部署に配属となった場合にパフォーマンスが出せないというのはもったいないことです。

結局、希望した部署に異動できたとしても、いずれ年数がたてばまた異動の循環に入ります。

また、最初は嫌な気持ちでも仕事をしていくうちに、楽しくなってきたり、向いている部分が発見できるかもしれません。

公務員の性質としてジェネラリストが前提で、どんな部署にも異動する、という認識を持ちながら働いたほうが精神的にも安定するのではないでしょうか。

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